FTP(File Transfer Protocol)は、インターネット上でファイルを転送するためのプロトコルですが、セキュリティの面では問題があります。なぜなら、FTPはデータの転送時に暗号化されず、パスワードも平文で送信されるため、攻撃者によって盗聴や改ざんされる可能性があるからです。
そこで、FTPのセキュリティを向上させるためには、暗号化やSFTP(SSH File Transfer Protocol)などの対策方法があります。まず、暗号化を導入することでデータを保護します。FTP over SSL/TLS(FTPS)というプロトコルを使用すると、データ転送時にSSL/TLS暗号化が行われるため、第三者による盗聴や改ざんから守られます。
また、SFTPはSSHプロトコルを使用してファイルを転送する方法です。SSHはセキュアシェル接続を提供し、データ通信全体が暗号化されます。これにより、パスワードやファイル内容が安全に保護されます。
さらに重要なポイントとして、「強固なパスワード」や「アクセス制御」も考慮する必要があります。強固なパスワードは、推測されにくく、複雑な文字列や数字の組み合わせで構成されるべきです。また、アクセス制御では、特定のユーザーに対して必要最小限の権限を与えることで、不正アクセスやデータ漏洩を防止します。
FTPのセキュリティは重要な課題ですが、暗号化やSFTPの導入により安全性を向上させることができます。また、強固なパスワードやアクセス制御も併せて実施することで、より高いレベルの保護を確保することができます。
FTPとは、ファイル転送プロトコル(File Transfer Protocol)の略称であり、インターネット上でファイルを転送するためのプロトコルです。
FTPは、クライアントとサーバー間でデータ通信を行います。クライアント側からサーバー側にファイルを転送する場合には「PUT」コマンドを用い、逆にサーバー側からクライアント側へファイルを転送する場合には「GET」コマンドを用いることが一般的です。
FTPでは、データ通信の際にTCP/IPプロトコルを使用しており、ポート番号20番・21番が割り当てられています。また、セキュリティ強化のためにSSLやTLSなどの暗号化技術が利用されることもあります。
FTPは古くから存在しており、現在でも多くのWebサイトやオンラインストレージなどで利用されています。しかし、近年ではセキュリティ面や大容量データ転送などの課題が指摘されており、「SFTP(Secure File Transfer Protocol)」や「FTPS(File Transfer Protocol over SSL/TLS)」などより安全性・高速性が向上したプロトコルへ移行するケースも増えています。